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平成13年9月定例会

 ただいまから、自由民主党議員会を代表して、当面する県政重要課題について質問いたします。
 質問に当たりましては、今議会は、私と同僚、原内議員とで臨みたいと思います。
 以下、私から知事並びに警察本部長に質問いたしますが、質問に先立って、一言申し述べたいと存じます。
 今月十一日、ニューヨークの世界貿易センタービルとアメリカ国防総省をねらった同時多発テロは、その規模と凶悪さの点で、史上例のない最悪の事件となりました。事件に遭遇し、安否不明の日本国民も多数に上っております。犠牲者の無念、肉親の悲しみを思うとき、無関係の人たちを巻き込んだ無差別テロへの怒りは、到底言葉ではあらわせません。小泉首相は、この事件を民主主義に対する重大な挑戦と位置づけております。私もまた、国際世界の安定と平和は、市民が秩序と平穏の中で生きる権利を大切にし、自由と民主主義が国境を超えたルールとして守られることにあると考えます。国際社会の平和なしに、経済立国である我が国の存在はあり得ません。テロに対して毅然とした姿勢をとることは、日本人と日本の国益を守ることであります。日本が民主主義社会の一員として、最大限の責務を果たすことを望むものであります。
 さて、去る七月二十九日に執行された第十九回参議院議員選挙では、我が自由民主党が大勝し、大きく党勢を回復するとともに、自民、公明、保守の与党三党が、非改選議員と合わせて過半数を上回る議席を獲得いたしました。これは、国民が小泉純一郎首相の進める聖域なき構造改革路線を信任し、自公保連立政権を支持する意思を示したものであります。二十一世紀初めの国政選挙で、こうした結果が出ましたことは、今後の日本の行く末を左右する、重大な意味合いを帯びております。すなわち、官から民へ、国から地方へを軸とした改革の基本方針が、国民の信任を得た結果であると思うのであります。国におかれては、小泉首相のリーダシップのもと、内閣主導により、景気と構造改革のバランスをとりつつ、柔軟かつ機敏な判断とスピーディーな政策展開により、国民の望む改革を着実に実行されるよう期待するものであります。
 ところで、夏休みが始まったばかりの七月下旬、兵庫県明石市において、夏祭りの花火見物でごった返していた歩道橋上で、多数の人が将棋倒しとなり、十人が死亡、百人以上が重軽傷を負いました。市、民間の警備会社、警察当局が、何度か事前協議の会合を持ったと言われておりますが、それぞれの役割と責任をどれだけ認識していたのでありましょうか。
 さらに、九月初め、東京・新宿で起きた雑居ビル火災は、死者四十四人という大惨事になりました。火災発生時に逃げにくいという雑居ビルの構造上の欠陥と、防火設備の不備が重なった悲劇でありましょうが、関係者は、事前に漠然と危険を感じていたのではないでしょうか。対策を阻んだ理由の一つは、ビルの建築確認は区、飲食業の所管は保健所、防災は消防、風俗営業は警察といった縦割り行政にあったのではないかと思うのであります。二つの事件を顧みるとき、関係機関が事前に横断的に連携して安全点検に努め、縦割り行政のすき間を埋めることができていれば、危険は回避できていたのではないかと思うのであります。
 今後、我が県での類似事件の防止対策の遂行に当たっては、県内部はもとより、他の行政機関との連携についても十分に留意されるよう望むものであります。
 去る八月八日、県職員労働組合は、出先機関の再編整備に反対して、本庁を初め多くの職場において、勤務時間内に食い込む集会を実施いたしました。
 言うまでもなく、このような争議行為は、地方公務員法に抵触する重大な違法行為であり、県民に対する奉仕者としての責務を放棄する暴挙であります。知事におかれては、先日、争議行為への参加者に対して、処分を行ったようでありますが、企業倒産やリストラが相次ぐ昨今の厳しい経済情勢を考えるとき、今回の争議行為によって、県民の信用は著しく損なわれたと思われます。今後、このような事態が再び繰り返されることのないよう、職員に対しては、県民全体の奉仕者としての自覚を強く促すとともに、知事に対しては、十分な指導を要望するものであります。
 以上、申し述べまして質問に入ります。
 質問の第一点は、行財政問題についてであります。
 その第一は、来年度予算の編成に向けての基本方針についてであります。
 小泉総理は、この夏実施された参議院議員選挙での我が自由民主党の勝利を受け、いよいよ特殊法人を初めとする本格的な小泉改革の具体化に着手したところであります。そして、財政面における抜本的な構造改革の第一歩として、来年度の予算編成に当たっては、今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太の方針を踏まえ、国債発行額を三十兆円以下に抑えることを目標にするとともに、歳出全般に徹底した見直しを行い、思い切った縮減と重点的な配分を実現することにより、一般会計全体の歳出規模を、本年度当初予算より三兆円減額するという、基本的な考え方を明らかにしたところであります。このため、来年度予算の概算要求基準において、社会保障関係費と義務的経費を除き、公共投資関連費と一般政策経費については、今年度当初予算より一〇%の削減を行うこととし、このうち一般政策経費の削減分を構造改革特別要求として、循環型経済社会の構築など環境問題への対応、少子高齢化への対応、地方の個性ある活性化、まちづくりなど、重点七分野への公共投資重点化措置を講じることとしております。
 また、国債発行額を三十兆円以下に抑えるとともに、歳出全般にわたる徹底した見直しを行うという政府の方針から、来年度の地方財政計画についても、徹底した見直しがなされようとしております。その際、国の関与の縮減や、国及び地方公共団体が最低限保障すべき行政サービスの水準の見直しなどに応じて、補助金や地方交付税などにより手当する地方歳出の見直しが検討されるところであります。
 さらに、地方自治体が独自の財源で実施する地方単独公共事業について、来年度の事業費を今年度より一〇%減らし、国に連動した予算編成を地方自治体に促す方針と伺っております。
 こうした中、先月末、国の平成十四年度予算の各省庁の概算要求が取りまとめられ、公共事業や社会保障などの政策的経費である一般歳出は、今年度当初予算比一・七%減の四十七兆八千三百億円と、橋本内閣の平成十年度予算以来の緊縮型となっていることが明らかにされたところであります。
 また、一般歳出と国債の償還や利払いに充てる国債費、地方自治体の財源不足を補う地方交付税交付金等を合わせた一般会計総額は、八十五兆七千億円程度と、今年度当初予算の三・七%増となっており、今後、小泉総理の一般会計全体の歳出規模を、今年度当初予算より三兆円減額するという方針の実現を目指し、年末の政府予算案の策定に向け、本格的な予算編成作業が進められるところであります。
 本県におきましても、こうした国の動向を見きわめながら、間もなく来年度の予算編成作業が始まるわけであります。
 そこで、本県が進むべき方向を踏まえた県づくりの基本目標や基本方針を示した知事の「みどり・うるおい・にぎわい創造プラン」を実現するため、地方単独公共事業のあり方を含め、どのような基本方針で来年度予算の編成に臨まれようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 第二は、ペイオフ解禁に伴う公金管理の対応についてであります。
 ペイオフの解禁は、橋本内閣当時、金融制度改革の一つとして、平成十三年四月から実施が予定されておりましたが、経営基盤の脆弱な金融機関からの急激な預金流出による金融不安や、それに伴う日本経済への影響を考慮し、その実施が、平成十四年四月まで凍結されているところであります。ペイオフ制度は、金融機関の破綻の際、預金者を保護するため、金融機関が預金保険機構に保険料を支払い、破綻した金融機関にかわって、預金保険機構が預金者に対して、一定額の払い戻しの保証を行う制度であり、払戻額の上限は、預金者一人当たり、元本一千万円とその利息に限るものであります。ペイオフは二段階で進められ、来年四月からは、まず定期預金や定期積金など、定期性預金がペイオフの対象となり、さらに、平成十五年四月からは、普通預金や当座預金などの流動性預金もペイオフの対象となります。地方公共団体においても、この影響は避けられず、全国の金融機関に預けられた約二十兆円と言われる公金預金もペイオフの対象となります。ペイオフの解禁は、これまで最も確実かつ有利な方法として、金融機関を通じて公金の管理や運用をしてきた地方自治体にとっても、大きな問題であります。
 こうした中、総務省は、地方公共団体におけるペイオフ解禁への対応方策研究会を設け、公金預金の保護に係る対応策について検討を重ね、本年三月、その検討結果を発表したところであります。それによりますと、地方公共団体が取り得る公金預金保護のための対応方策として、金融機関について、その破綻の可能性を踏まえた平常時からの経営状況把握と、そのための体制整備の推進や、預金債権と借入金である地方債とを相殺することなど、具体的な方策を示しているところであります。
 また、東京都を初めとして、全国の地方公共団体においてもペイオフ解禁に向け、真剣にその対応を検討しているところであり、本県も公金を管理する一預金者として、自己責任による対応や県民に対する十分な説明責任を果たすことが避けて通れないところであります。
 そこで、本県におけるペイオフ解禁に向けたこれまでの取り組み状況についてお伺いいたしますとともに、その対応について、知事の御所見をお伺いいたします。
 第三は、本庁組織の見直しについてであります。
 現在の日本は、バブル崩壊後の長期にわたる景気低迷の中、かつてない大きな変化の時代を迎え、従来の制度や仕組みでは、新しい時代のもろもろの課題に迅速かつ的確に対応することが難しい状況になっており、県政の運営に当たりましても、行政システムそのものを抜本的に変革することが求められております。このため、本県におきましては、新しい時代にふさわしい行財政システムの構築を目指して、平成十一年三月に、新行政改革大綱を策定し、スリムな行政運営体制の構築を初め、職員の意識改革の推進や開かれた県政の推進などに取り組んでいるところであります。申すまでもなく、地方分権改革の目指すところは、省庁主導の縦割りの画一行政システムを、住民主導の個性的で総合的な行政システムに切りかえ、画一から多様へというような、時代の大きな流れに的確に対応できるよう、行政システムを再構築することにあります。この地方分権改革により、地方自治体はこれまでのように、国から与えられた仕事を国の指示に沿って処理するのではなく、従属と依存の意識を克服し、自己決定、自己責任のもと、創意と工夫に満ちた地域づくりに取り組むことが求められております。
 本県では、本庁組織につきましては、これまで健康福祉部、商工労働部、農林水産部等の再編を行ってきたところでありますが、来年度に向けて、総務部、企画部及び生活環境部の見直しが課題となっていると伺っておりますが、私は、こうした地方分権改革の趣旨を踏まえますと、特に、政策形成機能を持つ企画担当部局の改革が、本県にとって極めて重要な課題であると考えるものであります。企画担当部局につきましては、これまで以上に、県民の視点で課題を解決するための政策を、全庁的視点から企画立案し、展開できる組織体制の構築がぜひとも必要であります。
 そこで、来年度に向け検討が進められている総務部と企画部の見直しについて、どのような視点から、どのような組織体制を考えておられるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 また、県政の大きな課題の一つであります資源循環型社会の構築や緑の保全などに、さらに一層、的確に対応していくため、生活環境部、中でも環境部門の見直しが検討されているようでありますが、あわせて知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第二点は、国際化の推進についてであります。
 その第一は、国際交流の推進についてであります。
 日本人の海外渡航者数は、昨年一年間で、実に一千七百八十二万人にも上り、これは、日本人の七人に一人が海外に渡っていることになります。本県におきましても、九万四千人余りの県民が海外に渡航して、異国の文化や風土に接しております。
 一方、海外から本県を訪れる外国人の数は、本県の代表的な観光地である栗林公園の入園者で見ますと、一万四千六百人余りであります。
 さらに、県内の外国人登録者数のうち、留学や研修といった目的の在留者は、十年前のほぼ四倍の千人余りとなっております。今や諸外国との交流は、かつての国家間レベルのものから、地域と地域が直接に結びつくボーダーレス化の時代を迎え、県民の日常生活のすみずみまで、人や物や情報の国境を越えた交流が、これまで以上に急速に進展することが予想されます。このような時代にあっては、国際化を県全体の活性化を図るための重要な要素として位置づける必要があるものと考えるところであります。
 そこで、本県におけるさらなる国際交流を推進するため、どのような方策を講じられようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 第二は、国際協力の推進についてであります。
 知事は、みどり・うるおい・にぎわい創造プランの中で、今後、国際化の波に的確に対応していくため、共生型から共創型へ、国際交流から国際協力へ、県民参加型から県民主導型へという三つの基本理念を掲げているところであります。そして、このような理念のもとで、地域の特性を生かした国際協力を推進していくために、海外から研修生や留学生を積極的に受け入れ、さまざまな技術やノウハウ、知識などの移転、習得を図るとともに、本県から海外へ専門家などを派遣するなど、双方向による協力活動を進めていくことが重要であるとしております。
 また、こうした国際協力活動の担い手として、青年海外協力隊や国際協力事業団による海外ボランティア事業等への積極的な参加、活動が求められているところでありますが、現在、派遣中の本県出身者は二十四名と、他県に比較して、決して多いとは言えない状況であります。
 そこで、本県に蓄積されたさまざまな技術やノウハウを、国際協力活動に積極的に生かす方策として、例えば県みずからが率先して、高度な技術や豊かな経験を有する県職員を派遣することなどにより、県民が自発的に国際協力活動に参加しやすい環境整備を進める時期にきていると考えるところでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 第三は、南米への移住史の編さん等についてであります。
 平成元年度に作成された移住者名簿によりますと、本県から南米への移住者とその子孫は、ブラジルを初めとして、アルゼンチン、パラグアイ、ペルーなどに二千家族、八千五百人以上もの人々がおられます。移住された方々は、幾多の困難のもと努力され、今日の地位を築き、移住先国の国づくりに、多大なる貢献をされているところであります。私は、本年五月から六月にかけて、香川県南米訪問団の一員として、アルゼンチン香川県人会創立三十五周年記念式典などに参加し、これらの方々にお会いする機会を得ることができましたが、一世の方々は少なくなり、今や二世、三世の世代へと移り変わってきております。そして、世代交代など、移住者の方々を取り巻く状況が大きく変化している中、当時の状況や苦難の歴史を記録、保存し、後世に伝える体系的な資料整備の必要性を感じてまいったところであります。
 そこで、移住時の状況や今日までの歴史を後世に残し、伝える資料として、移住史を編さんすべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 また、作成から十二年を経過しようとしている移住者名簿の改訂につきましても、知事の御所見をあわせてお伺いいたします。
 質問の第三点は、フリーゲージトレインの四国への導入についてであります。
 車両の間隔を自由に変えることで、新幹線と在来線の直通運転を可能にするフリーゲージトレインにつきましては、平成十一年度から二カ年をかけて、国の新幹線直通運転化調査委員会において、JR宇野線・本四備讃線を初め、全国の七路線十区画について、事業化の可能性調査等が進められてまいりましたが、先月末、その調査結果が発表されたところであります。
 その調査結果によりますと、岡山・高松間については、新幹線との接続部の建設や在来線の高速化の整備費を三百四十億円と試算し、フリーゲージトレインが導入されると、利用者が六%伸び、調査対象十区間の中では最も多い、一日当たり一万人強にメリットが及ぶと予測されております。
 また、高松・新大阪の所要時間は、岡山駅での乗りかえの解消などから、従来より十二分短縮され、一時間三十二分となるものと予測されております。調査結果の中では、各路線の優劣については言及されておりませんが、これらの結果を見るとき、四国への導入は、コストや需要面で優位性の高さが裏づけられるものと考えられ、フリーゲージトレインの導入は、四国地域の活性化に大きな効果をもたらすものと期待を新たにしたところであります。
 そこで、知事は、この調査結果についてどのように受けとめられておられるのか、お伺いいたします。
 また、四国の他の三県はもとより、岡山駅での新幹線へのアプローチ部分の共用も可能とされております伯備線の沿線各県との連携・協力を推進するなど、フリーゲージトレインの四国への早期導入に向け、今後、さらに一層強力に取り組む必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第四点は、水資源対策についてであります。
 ことしも昨年同様、少雨が続き、四国の水がめである早明浦ダムの貯水率が、六月中旬には六〇%、八月上旬には五〇%を割り込み、第一次から第二次の取水制限が実施されるに至るなど、平成六年の異常渇水の再現が懸念されたところであります。その後、取水制限は、九月十一日に解除されることになりましたが、本県における水資源対策の重要性を再認識いたしたところであります。
 そこで、水資源対策に関して二点質問いたします。
 まず、香川県総合水資源対策大綱の改定への取り組みについてであります。
 本県は、平成六年の異常渇水を踏まえ、平成八年三月に、長期的な水資源対策の指針となる香川県総合水資源対策大綱を策定し、安定した水資源の確保と節水型社会の形成という、需給両面から成る総合的な施策を積極的に推進してまいったところであります。
 しかしながら、その後も毎年のように水不足が発生し、たびたび渇水対策本部が設置されているのが現状であります。このため、県では、こうした状況を踏まえるとともに、大綱策定から五年が経過し、水資源を取り巻く自然環境や社会情勢の変化に伴って、新たな課題も生じているとの認識から、現在、大綱の改定作業を進めていると伺っているところであります。
 そこで、今回行っている香川県総合水資源対策大綱改定の具体的な検討内容と、今後の策定スケジュールについてお伺いいたします。
 次に、現在の大綱の柱の一つでもあります、渇水に強い節水型社会の取り組みについてであります。
 水の消費量は、文化のバロメーターとも言われておりますが、元来、水資源に乏しい本県では、水源の新たな確保とともに、水の有効利用と節水により、需要量を抑制することが重要な課題であります。このため、県民一人一人が日常生活の中で節水意識を持ち、節水につながる生活習慣を身につけることが必要であります。家庭においては、節水コマの利用、ふろ水の再利用、雨水利用の促進など、さまざまな節水対策に取り組むとともに、さらに踏み込んで、水の有効利用を図る観点から、一たん排水された水の再利用も重要な課題であります。現在、これらの対策は、一定の成果を上げているところでありますが、より一層の節水対策の推進を図るためには、県みずからの取り組みはもちろんのこと、特に、住民に直接水道水を供給しております市町において、より積極的な取り組みが求められるところであります。
 そこで、渇水に強い節水型社会の実現に向けた市町への指導及び市町と一体となった県の具体的な取り組みについて、知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第五点は、PFIの導入についてであります。
 PFIは、国、地方を通じた財政状況の悪化と、全国の第三セクター方式による地域開発が挫折する中、脚光を浴びてきた社会資本整備に民間資本を導入する一つの手法でありまして、従来の官民が共同出資し、経営に自治体が加わるという第三セクター方式と異なり、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して、民間事業者の自主性と創意工夫を尊重することにより、公共性のある事業を効率的かつ効果的に実施しようとするものであります。この手法を我が国の社会システムに取り入れる民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法が、平成十一年九月に施行されたところであります。この法律の施行に伴い、既に全国の地方公共団体においては、本年七月末現在、二十五事業でPFI方式による事業の実施方針を決めており、そのうち九事業が、都道府県の事業と伺っております。
 本県でも、サンポート高松のシンボルタワー内に整備が予定されている情報通信科学館において、PFI方式による整備が検討されているところであります。PFI方式の導入により事業を行うことで、低廉かつ良質な公共サービスが提供され、公共部門にとっては、財政支出の削減やリスクを民間に移転できるなどのメリットがあり、また、民間にとっても、安定した収入が得られ、新たな投資機会や事業機会が創出されるメリットがあると言われております。
 一方、デメリットとしては、収益が期待できない事業には、民間が参入してこない、準備に時間がかかり手続が煩雑、リスク負担に対応できる企業が限定される、投資回収期間が一般的に長い等々の問題点が指摘されております。情報通信科学館整備におけるPFI方式の導入の検討に当たっては、サンポート高松のにぎわいに寄与する施設とする観点から、情報通信分野の急速な技術革新に的確に対応するためのリニューアルの問題、官民のリスク分担や行政コストの削減への期待等の問題点や課題が検討されていると思いますが、民間事業者にとって、過大なリスクを負ったり、収益が余り期待できない場合には、参入してこない可能性もありますことから、収益性の問題や官民のリスク分担に対する県の考え方が、導入へのかぎを握っていると考えるところであります。
 そこで、情報通信科学館整備におけるPFI方式の導入について、現在、どのように検討されているのか、お伺いいたします。
 また、今後の県事業へのPFI方式導入の基本的考え方についても、あわせてお伺いいたします。
 質問の第六点は、高度情報ネットワークの整備についてであります。
 四千七百八万人、この数値は、先ごろ総務省が明らかにした、平成十二年末における国民のインターネット利用者推計人口であります。しかも、前年に比べ、七四%という驚くべき増加になっております。産業革命に匹敵する歴史的大革命をもたらすと言われているIT革命、この革命の波は、現在、全世界を席巻しつつあり、インターネット利用者数の増加は、我が国もその例外ではないことを如実に示すものであります。インターネットを初めとするインフォメーションテクノロジー、いわゆるITの急速な進展は、ビジネスや暮らし、さらには、社会経済の仕組みや人々のものの考え方までも大きく変えようとしております。
 このような世界的な潮流の中で、本年一月六日、中央省庁の再編が実行に移されましたが、ちょうど同じ日、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法、いわゆるIT基本法が施行されたところであります。そして、世界最先端のIT国家の実現を目指し、各省庁から、その実現に向けた具体的なアクションプランが次々に発表されております。
 しかしながら、ITの恩恵をすべての国民が享受するためには、これらの国の動きに呼応した、住民に身近な地方公共団体における取り組みが極めて重要であります。情報化はあらゆる分野にまたがることから、それぞれの地方公共団体が、地域の特性を踏まえ、計画的に推進する必要があります。こうした中、先月末、県は本県の今後の情報化推進の基本方針である「かがわITみらいプラン」を取りまとめたところであります。このプランは、必要とするすべての県民が、最先端のIT環境を積極的に活用し、その成果を最大限に享受できる社会の実現に向けて、ネットワークインフラづくり、ITを担う人づくり、ITによる暮らしづくり、ITによる産業づくり及び電子自治体づくりの五つを基本目標に定め、その具体化に向けた施策を明らかにしたものであり、一定の評価ができるものと考えております。これにより、本県のIT社会実現に向けたシナリオは整ったわけでありますが、これからが本番であります。今後、各部局において相互に連携、協力しながら、さまざまな施策が実施されていくことになりますが、本県のIT施策を進めていく上で根幹となるのが、ネットワークインフラの整備であります。
 そこで、「かがわITみらいプラン」において、新世紀高速情報ネットワークの整備を進めることとしておりますが、その整備によって、どのように地域間における情報通信格差が是正され、どのように県民生活における利便性の向上が図られるとお考えか、知事の御所見をお伺いいたします。
 また、新世紀高速情報ネットワーク整備の現在の検討状況と、今後の整備に向けたスケジュールについても、あわせてお伺いいたします。
 質問の第七点は、廃棄物行政についてであります。
 廃棄物行政の円滑かつ適正な推進は、廃棄物の適正処理による、健康で安全な県民生活の確保や資源化、リサイクルによる循環型社会の構築にとって大変重要な課題であります。
 そこで、廃棄物行政に関して、三点質問いたします。
 その第一は、直島町におけるエコタウン事業と県外産業廃棄物の取り扱いについてであります。
 具体的質問に入ります前に、まず一言申し上げておきたいと思います。
 直島町において、県と同町により計画されておりますエコタウンプランの重要な柱であります循環資源回収事業に関し、その計画が、県外産業廃棄物の搬入を前提としたものであることが、さきの六月定例会において、初めて本県議会に対して示されたところであります。
 しかしながら、去る八月二十八日、三菱マテリアル株式会社直島製錬所を総務委員会の現地視察で訪問した折の話では、同社において、既にことしの一月には、県外産業廃棄物の使用を視野に入れたエコタウン事業の概要が検討されていたとのことでありました。
 また、知事が定例記者会見において、「エコタウン事業推進には、県内の廃棄物だけでは足りない可能性が強い」として、県外産業廃棄物の受け入れを示唆したのは、五月二十一日のことであります。、本県の県外産業廃棄物の県内持ち込み禁止の大原則は、豊島問題の教訓によるものであり、第二、第三の豊島を出さないようにとの県民すべての思いから決定された、極めて重たい政策であったところであります。したがって、その方針変更には、県民の思いを酌んで、極めて慎重に、かつ議論を尽くして、県民への説明責任を果たしていくことが必要であるわけであります。
 我が自由民主党議員会は、エコタウン事業の実施に当たっては、資源化リサイクル事業の性格から、原料を広く求めることの必要性につきましては、近い将来においては検討しなければならない課題であると理解しているところであります。
 しかるに、既に方針が決定してから、議会に事後承諾を求めるかのごとき、今回のこのようなやり方につきましては、議会と理事者との信頼関係を著しく損ねるものとして、甚だ遺憾であると申し上げざるを得ないところであり、県民の県に対する信頼が失われないようにすべきであります。
 また、去る二十日には、県は香川県環境審議会において、受け入れについての具体的な基準を明らかにしたとのことでありますが、このことも、受け入れを既成事実化するかのごとく受け取られかねないものであります。今後かかることのないよう強く自省を求めまして、質問に入りたいと思います。
 県は、直島町におけるエコタウン事業の実施につき、事業の実現を図る見地から、県外廃棄物の搬入について、厳正な基準を定めた上で容認しようとしております。この基準は、環境汚染を起こさないこと、適切なリサイクルが行われることなど五つの観点から設定されることになっておりますが、この基準に合致すれば、直島のエコタウン事業に限らず、県外産業廃棄物の搬入を認めていく方針と伺っております。この問題での県民の最大の関心事は、豊島問題のように、県外から持ち込まれた廃棄物が、有価物だとして処理されないまま、大量かつ長期に堆積・放置され、環境汚染、健康被害を引き起こすことになってはならない、すなわち、県内においては、再び豊島のような悲劇が繰り返されてはならないということであろうと思います。したがって、基準の策定に当たっては、県民のこのような不安を完全に払拭するものとする必要があると考えるものであります。そのためには、県外廃棄物の適正な処理はもとより、廃棄物の種類や量が適当であるかどうか、また、搬入方法や保管などの安全についても、十分配慮しなければなりません。
 また、排出事業者や循環事業者に情報公開を求めるとともに、県の情報についても、積極的に県民に開示していくことはもとより、廃棄物の移動から処理までにわたって、適切な監視、指導を行っていく必要があります。
 そこで、このような観点も踏まえ、県外産業廃棄物の県内持ち込みについてどのような基準をつくり、どう運用していくおつもりなのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、現在、県外廃棄物の県内での処分、保管は、産業廃棄物処理等指導要綱により原則禁止されており、この要綱に基づく県の指導は、一定の効果を上げているところであります。
 しかしながら、要綱では、法的には指導に対する応諾義務はなく、また、違反に対する罰則等もないことから、これからの廃棄物行政への取り組みに向けて、その実効性の確保について、不安も生じるのではないかと考えるものであります。県の指導に実効性を求めるのであれば、条例という形式をとる必要があります。私は、法律に定めのない部分について、各県独自の事情と考え方により、条例によって補っていくことも、地方分権の時代にふさわしいと言えるのではないかと考えるところであります。
 そこで、要綱の内容について、その実効性を担保し、県民の不安をぬぐい去るためにも、必要な部分について条例化を図ることについて、知事の御所見をお伺いいたします。
 また、県及び直島町が計画しているエコタウン事業は、県外廃棄物の県内搬入を前提とした事業であることから、まずは県外産廃の取り扱いについて議論を十分に行う必要がありますが、エコタウン事業の中で計画している溶融飛灰再資源化施設は、豊島廃棄物等の中間処理に伴い発生する溶融飛灰についても、処理を行おうとするものであると承知いたしております。
 そこで、豊島廃棄物等を処理するためには、いつまでに溶融飛灰再資源化施設の整備を終わらせる必要があり、そのためには、いつまでに事業に着手しなければならないのか、あわせて知事の御所見をお伺いいたします。
 第二は、廃棄物の不法投棄対策についてであります。
 本年四月、特定家庭用機器再商品化法いわゆる家電リサイクル法が施行されたところであります。法施行の直前には、制度の周知が徹底していなかったこともあって、すべての廃家電が有料になると勘違いしている人も多く、駆け込み処分が急増し、通常月の五倍もの収集依頼を受けた市もあったと聞いております。このような誤解は、不法投棄の一因ともなりますので、十分な制度の周知とリサイクルについての意識の啓発が重要であります。先日、環境省から、対象家電四品目について、家電リサイクル法施行に伴う影響調査結果が発表されましたが、それによりますと、不法投棄された台数は、昨年より二五・五%ふえ、また、半数以上の自治体において、不法投棄台数が増加したということであります。本県におきましても、先ごろ法の対象となっていることを知りながら、エアコンを含む粗大ごみ約八十キロを不法投棄し、廃掃法違反に問われる事案が発生いたしております。
 また、現在、国において、新たに自動車リサイクルシステムの構築が検討されておりますが、一方では、廃車の放置が問題となっているという報道もよく目にするところであります。不法投棄された廃棄物の処理は、地方公共団体にとって大きな負担となるものであり、循環型社会を形成する仕組みを実効あるものにするためには、廃棄物の発生抑制や再利用を図るとともに、不法投棄を防止するシステムを構築することが必要であると考えるものであります。
 そこで、不法投棄の実態をどのように把握し、また、今後、どのような対策を講じていくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 第三は、ダイオキシン類ばく露対策による廃棄物処理施設の解体への助成についてであります。
 ごみ焼却施設の解体工事に当たっては、本年四月に新しく制定された、国の廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱に基づき、ダイオキシン類ばく露防止対策を講じることとされております。自治体は、今後、この通知を踏まえた解体工程による対応を行うことになっておりますが、そのためには、財政上相当な負担を強いられ、事実上、解体工事に取り組めない状況となることも懸念されているところであります。本来、ダイオキシン類等の新たな化学物質への対応は、個々の自治体の責務として解決することは困難であり、国の施策として取り組むべき問題であると考えるものであります。環境省では、来年度予算の概算要求に、ごみ焼却施設解体撤去事業補助金四億六千万円を新規計上しているようでありますが、これではとても十分とは言えないところであります。
 そこで、今後、国に対して、ごみ焼却施設解体工事に係る補助金制度などの財政支援を強く要望することはもとより、県としても、何らかの財政支援措置を講じていく必要があろうと考えるものでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第八点は、男女共同参画の推進に関する条例の制定についてであります。
 男女が互いに人権を尊重しながら、均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、そして、ともに責任を担い、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は、少子高齢化が進む中、豊かで活力ある社会を築く上で不可欠であり、二十一世紀に向けた我が国の新しい社会を構築する上での最重要課題の一つであります。
 本県では、これまでも平成四年に、男女共同参画型社会へ向けての香川行動計画を策定し、平成九年には、これを改定し、男女がともに参画し、真に心の豊かさを実現できる社会の形成に取り組んできたところであります。そして、現在、男女共同参画社会基本法によって作成が義務づけられた、都道府県男女共同参画計画を策定すべく作業中であり、近々には、県民の意見を取り入れた新しい計画が作成されると伺っております。
 また、県では、去る五月、本県初の男女共同参画社会に関する県民意識調査を実施しておりますが、それによりますと、共同参画への理解は進んでいるものの、まだまだ、性別による固定的な役割分担意識やそれに基づく社会慣行などの存在が認められるところであります。このような状況を見たとき、私は、現在、策定中の男女共同参画計画を実現していく上で、男女共同参画を着実に推進するための条例の制定が、ぜひとも必要であると考えるものであります。男女共同参画の推進に関する条例は、現在、十三都道県で制定されておりまして、その内容を見ますと、男女共同参画の推進の基本理念を定め、県や県民、事業者等の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本となる事項などを定めております。
 さらに、今年度中に制定する予定で検討中のところも、十七府県あると聞くところであります。また、さきの県民意識調査におきましても、条例の制定に賛成する意見が多かったと伺っております。
 そこで、男女共同参画の推進に向けて、県民の一層の意識改革を促すとともに、県の強い決意を示す意味でも、男女共同参画の推進に関する条例の制定について積極的に取り組むべきでないかと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 最後の質問は、警察行政についてであります。
 その第一は、犯罪情勢の悪化への対応についてであります。
 警察庁のまとめによりますと、今年上半期に全国の警察が認知した刑法犯は、戦後初めて百万件を突破した昨年上半期より一五・九%ふえ、約百二十九万件にも上り、一方、検挙率は、刑法犯全体で初めて二割を割り込み一九・○%まで低下しており、いずれも過去最悪となっております。刑法犯の認知件数増加の大きな要因は、八割以上を占める窃盗犯の増加によるものであり、検挙率低下の最大の要因は、犯罪の量的拡大によるものであります。
 本県におきましても、ことしの上半期の刑法犯は、昨年同期より一六・八%ふえ七千五百三十一件に達し、検挙率は二七・二%と、初めて三割を割り込んでおります。こうした状況を踏まえ、警察庁長官は、「犯罪の発生に摘発がついていかない。体制が不十分で、ぜひとも警察官を増員する必要がある」と述べるとともに、治安を回復し、国民の安全と安心を確保するため、来年度予算の概算要求に、全国で五千人の警察官の緊急増員要求を盛り込んでいるところであります。今日の我が国社会は、失業率が五%を超え、今後、ますます犯罪の凶悪化や多発が心配される状況にあると言えます。
 そこで、治安の担い手としての警察に対する県民の期待にこたえるため、犯罪情勢の悪化にどのように対応されようとしているのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
 第二は、開かれた警察への取り組みについてであります。
 まず、警察署協議会の活動についてであります。
 警察署協議会は、四年前の神奈川県警に端を発した全国の警察不祥事を受け、警察改革の柱として、警察法の一部を改正し、本年六月より全国千二百六十五の各警察署に設置が義務づけられたものであります。この協議会は、公安委員会が地域住民の中から委嘱した委員で構成され、警察署長が地域の安全などについて協議会の意見を聞き、管内の警察業務に、その民意を生かそうというのがねらいであります。ストーカー犯罪、携帯電話の出会い系サイトを利用したメル友殺人のほか、家庭内暴力、幼児虐待など、今日の事件はますます複雑・多様化しております。このような状況の中で、地域住民の代表とも言える委員の率直な意見を聞くことは、大いに意義あるものであります。
 本県におきましても、十六の警察署で、合わせて七十四人の委員が委嘱されたようであり、既に一回目の協議会が順次開催されたと伺っております。
 そこで、警察署協議会の運営に当たって、その透明性や公開性を確保するため、どのような方策を講じられているのか、また、この協議会の活動を、今後、どのように警察署の運営に反映させていくのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
 次は、苦情申し出制度についてであります。
 苦情申し出制度は、警察署協議会の設置と同様に、警察改革の一つとして、本年六月より設けられた制度であり、警察職員の職務執行について苦情のある者は、都道府県の公安委員会に対して、文書で苦情の申し出をすることができ、その苦情の申し出を受けた公安委員会に、その調査結果を文書で回答することを義務づけたものであります。この制度の導入は、第一線の警察官の意識改革を促すとともに、警察の県民への説明責任を果たすものとして、大いに期待されるものであります。私は、警察が県民に真に開かれた警察として親しまれる上で、苦情申し出制度の定着が不可欠であると考えているところでありまして、その成否は、窓口での的確な対応と、その後の申し出案件の迅速な処理にかかっていると思うわけであります。
 そこで、苦情申し出制度の定着とその円滑な運用について、警察本部長としてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 最後に、県民に真に開かれた、県民のための警察の実現を目指す警察本部長の決意をお伺いいたしまして、私からの自由民主党議員会を代表しての質問を終わります。


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