HOME › 議会活動紹介 › 平成20年2月定例会一般質問

平成20年2月定例会一般質問

 私は、ただいまから香川県議会自由民主党議員会を代表して、当面する県政の諸課題について、知事並びに警察本部長にお伺いいたします。
 質問に先立ちまして、一言申し述べたいと思います。
 現在、県議会では、観光産業の振興を図るために組織の整備を進めております。我が香川県議会では、昨年十月、香川県を初め四国の観光振興に貢献することを目的に、全議員参加のもと、香川県議会観光議員連盟を設立いたしました。さらに、本年五月には、四国四県観光議員連盟を立ち上げ、四県が連携して国内外に向けた観光客誘致に取り組むとともに、四国地域の活性化とさらなる広域交流を目指すことにしています。全国組織としては、既に都道府県観光産業振興議員連盟があり、国会議員有志から成る国会の議員連盟と連携して、各種の活動を展開してきたところであります。一方、政府においては、本年十月、観光庁を発足させ、国の観光行政を総合的に進める体制を整える予定と聞いています。
 平成十七年度に、国内外の観光客が日本国内で飲食、宿泊等で消費した金額は約二十四兆円で、これは自動車最大手のトヨタグループの年間売上高に匹敵する額であります。中でも注目されるのは、訪日外国人旅行者の動向です。四国観光振興機構によりますと、昨年一年間に日本を訪れた外国人旅行者は前年比一四%増加の約八百三十五万人と、初めて八百万人を超えました。日本の文化や自然、和食に対する関心の高まりが理由であると考えます。訪日外国人の旅行消費額は一兆六千億円と言われ、株安や円高で景気減速感が強まる中、景気対策としての期待が膨らみます。
 最近、ある新聞社が行った日本人の国家観に関する世論調査で、日本国民であることを誇りに思う人は九三%に上り、誇りに思う内容は、歴史、伝統、文化が最も多く、国土や自然、社会の安定・治安、国民性などがこれに続くという結果が出ています。訪れる外国人旅行者に対して、日本人みずからが誇りに思う日本を十分に味わってもらおうとすることが、さらなる外国人観光客の誘致につながると思われます。
 観光産業はすそ野が広く、関連産業にとどまらず、多くの産業の生産や雇用に大きな波及効果をもたらすとともに、少子高齢化が進み、元気のない地域ににぎわいをもたらし、その活性化にも寄与する二十一世紀の有力な成長産業の一つであります。知事におかれては、県議会との連携のもと、今後、なお一層観光振興施策に取り組まれるよう要望いたします。
 以上、申し述べまして質問に入ります。
 質問の第一点は、平成二十年度予算についてであります。
 来年度の予算編成は、平成十年に真鍋県政がスタートしてちょうど十回目という節目に当たり、昨年十一月に策定した新たな財政再建方策の初年度となる予算であります。
 これまでの十年間を振り返ってみますと、バブル経済の崩壊以降、景気後退により税収が伸び悩む中で、小泉内閣における三位一体の改革による交付税の大幅削減など、地方にとって本当に厳しい改革が進められてまいりました。そのようなことから、本県の決算総額は、平成十年度をピークとして、平成十八年度まで八年連続の減少となり、昨年度決算の経常収支比率は九四・三%と、財政の硬直化が一層進みました。公債費負担比率も二二・一%と、一般的に財政運営上の危険ラインとされる二〇%を上回る水準に達しています。
 このように厳しい財政状況の中では、堅実性に重点を置いた財政運営を進めるしかなく、県民の理解と協力を得るためには、県政運営に臨む知事の思いや方針を県民に対してわかりやすく発信していくことが必要です。例えば小泉元総理は、ワンフレーズ・ポリティクスと呼ばれる手法を用い、短い言葉で政策をわかりやすくアピールし、その表現方法が多くの国民の共感を呼び、長きにわたって支持されました。また、額賀財務大臣は、来年度予算の政府案を成長と改革と簡潔に表現しましたが、そこには財政健全化、地域活性化、格差是正など多くのメッセージが込められているのであります。このように、政治家は、自己の政策のアピールポイントを県民にわかりやすい簡潔な言葉で訴えかけることが重要であります。
 そこで、将来の香川を見据えて、どのような点に重点を置いて予算編成に取り組んだのか、その根底にあるポリシーについて、まず知事にお伺いいたします。
 また、新たな財政再建方策においては、財政再建と地域の活性化の両立を図るため、三年間で十五億円の新規重点枠を設定することを定め、初年度である平成二十年度予算では四億八千万円余となる財源の重点配分を行ったと伺っております。
 私は、この新規重点枠は、県民の視点に立った、県民が未来に希望を抱き、夢の広がる施策に配分すべきであると考えます。
 そこで、めり張りのある予算とするために、新規重点枠として、どのような成果を見込んで施策を選択したのか、あわせてお伺いいたします。
 次に、道路特定財源の確保に向けた取り組みについてであります。
 本県のように、鉄道やバスなど公共交通機関が十分に発達していない地域にとって、自動車は県民が日常生活や経済活動を営む上で基本的な移動手段であり、道路が必要不可欠なインフラであることは言うまでもありません。仮に、道路特定財源の暫定税率が廃止され、十分な道路財源の確保が困難になれば、現在、県内で進められている交通安全や救急医療など、県民生活に密接にかかわる道路整備に深刻な影響が及ぶことは避けられません。そればかりか、国に要望を続けている道路特定財源を活用した瀬戸大橋通行料金の抜本的な引き下げも、その実現が大きく遠のいてしまうことは明らかです。
 暫定税率の維持を国に強く求めていかなければなりません。
 県の試算によりますと、暫定税率が廃止された場合、地方道路整備臨時交付金と合わせて、平成十八年度決算ベースで県が百二億円、市町が四十二億円の減収になると伺っております。
 民主党は、暫定税率の廃止を声高に唱え、それに伴う地方の減収分に関して、国の直轄事業の地方負担を廃止して、地方に迷惑はかけないと主張しておりますが、この案には具体的な財源根拠がなく、地方負担の廃止分は国の負担増となり、形を変えて国民への新たな負担の増加につながるものであり、国民生活に痛みを押しつけるものであります。
 本県においても、影響は道路整備にとどまらず、近年、高齢化に伴い社会保障関係費などの義務的経費が毎年増大し、ますます財政の自由度が失われている中で、財政運営に大打撃となることは必至であり、福祉や教育行政など県民生活全般にわたって大きな影響を及ぼすだけでなく、財政破綻の危機が現実のものとなりかねません。本定例会に提案されている来年度当初予算も根底から覆ってしまうのであります。
 この点で、県内の全市町と認識を共有しており、今月七日には県と市町が足並みをそろえて、道路特定財源の暫定税率廃止に反対する香川県緊急大会を開催いたしました。これに先立ち、地方六団体も先月、暫定税率の廃止に反対する緊急共同声明を出したところです。
 しかし、このような地方からの働きかけにもかかわらず、衆・参ねじれ国会の中で事態は混沌としており、本県としても県民の暮らしを断固守るという立場に立って、取り組みをさらに強化していく必要があると考えます。
 そこで、道路特定財源の暫定税率の維持に向けて、どのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いします。
 質問の第二点は、地方分権改革の推進についてであります。
 最近、第二期地方分権改革をめぐる議論が活発化しており、北川前三重県知事らが発起人となって、地方分権改革など重要政策の論争の場を国会議員らに提供する地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合という、いわゆる「せんたく」を、先月、事実上発足させました。これまでとはひと味違った新たな取り組みが進められる動きもあるようです。
 地方の主張を分権改革に反映させるためには、単に要望を国に届けるだけでは不十分であります。地域主権の確立を目指した具体的な構想を、地方として国に提示すべき時期が来ていると思います。しかし、本県はどのような戦略を持って地方分権改革に臨もうとしているのか、いまだに見えてきません。
 本県は、元気で全国一少数精鋭の県庁を目指して、知事部局では平成二十二年度までに一〇・五%の職員を削減して、二千八百人体制へもっていこうとしていますが、一方で、地方六団体は国に対して、権限・事務・財源の移譲をセットで求めるとともに、二重行政の解消を図るため、国の出先機関の廃止・縮小を求めています。つまり、地方が求める分権改革が進めば、本県は業務量がふえていく中で、組織のスリム化を目指さなければならないという事態になるのです。
 この点、国には、事務の移譲に伴って余剰となる職員をどうするかという課題があり、地方側にも、高度な技術を要する業務や専門的な業務の移譲を受けるだけの能力が備わっているかという懸念があります。
 そのような中、地方分権改革推進委員会は、昨年十一月の中間的な取りまとめにおいて、「事務と必要な要員の双方を地方に移譲することとすれば、地方自治体の体制の充実が図られ、地方が担うことも可能である」と明記しました。知事も、昨年、香川県経済同友会の幹事会における講演の中で、道州制や地方分権に絡み、「財源もそうであるが、人も国から地方へ配分していくことを考えなくてはならない」との認識を示されました。
 一方、市町に目を向けますと、本県は、平成の大合併により八市九町となりましたが、その財政力にはかなりばらつきがあり、地方分権の受け皿としての能力にも相当の違いがあります。地方自治法には、「地方公共団体は、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならない」と明記されており、未曾有の財政危機に直面している今だからこそ、この基本原則に立ち返り、もっと小さくて、もっと優秀な自治体を目指さなければなりません。
 ところで、本県もそうですが、地方は、血のにじむような行財政改革を断行しております。ところが、国はほとんど何もやっていないと言っても過言ではありません。私は、地方として国の行財政改革をもっと真剣に訴えるべきではないかと考えます。今、県としてなすべきことは、あくまでも県民の視点に立って、今後の市町合併のあり方ともあわせ、国と県と市町、三者の役割分担について議論を深め、県として明確なビジョンを示すことです。同時に、分権改革に反映させるべき事項については、さまざまな場を活用して、その構想を積極的に国に提言すべきであると考えます。
 そこで、執行体制のあり方も含め、地方分権改革の実現に向けてどのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、道州制移行に向けた取り組みについてであります。
 地方分権改革を推進していく上では、国の出先機関の権限など、県域を越える広域的な権限や事務の受け皿についての議論が不可欠であり、そのような意味からも道州制の議論を避けて通ることができないのも事実です。
 政府は、昨年一月に、道州制担当大臣の下に道州制ビジョン懇談会を設置し、再来年を目途に道州制のビジョンを作成するとしています。また、福田総理は昨年十月の所信表明演説の中で、「地方分権の総仕上げである道州制の実現に向け、検討を加速する」との考えを表明されました。
 地方においても、九州地方知事会や九州経済連合会等が設立した九州地域戦略会議が来年度内に九州モデルの策定を目指すなど、各地で道州制における地域のあるべき姿を模索する動きが活発化してきています。
 しかし、そもそも国民の間に道州制は何のために導入するのかという根本的なコンセンサスもないままに議論が進んでいることに、一抹の不安を感じるのであります。確かに、最近、道州制という言葉がマスコミに登場する機会が多くなり、認知度は高まりつつありますが、多くの国民は道州制の目的や意義、メリットやデメリットなど、その中身について十分に議論しているとは思えません。
 また、これまでのさまざまな議論を聞いておりますと、国の考える道州制と地方の考えるそれとでは、どうも別次元のように思われてなりません。あくまで、地方主導の道州制でなければならないと思いますし、物理的に合併するだけの道州制というのは、地方として断固拒否しなければならないと考えています。
 私は、地方分権と道州制をあわせて考えるとき、経済的自立性の高い道州の連合体が国家となるというぐらいの分権が必要だと考えています。県は、道州制移行の是非も含めて、具体的イメージを県民に十分説明し、県民参加の議論の中で合意形成を図っていくことが必要であると考えます。
 そこで、道州制に関してどのような認識を持ち、県民の中で議論を活発化させるためにどのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いします。
 また、道州制の導入を見据えたとき、中枢拠点機能を備えた都市づくりも重要なテーマの一つであります。しかし、高松市中心部における交通政策一つを見ても、道州制を見据えた都市整備が進められているとは思えません。例えば、琴電連続立体交差事業は、県や市の厳しい財政事情を理由に現在も休止中でありますが、いつまでも宙に浮いたような状態で放置していいはずもなく、その方向性について、早急に判断を下す必要があると思います。
 そのような中、高松市の大西市長は、先月、市内で開催されたまちなか元気サミット二〇〇八において、次世代型路面電車、いわゆるLRTの導入調査に前向きに取り組むとの考えを明らかにしました。道州制を見据えた中枢拠点機能を備えた都市づくりとはどうあるべきかについて、大西市長とのトップ会談の場を活用し、まちづくりの重要な要素の一つである公共交通網のあり方も含めた総合的な見地から議論を深めていく必要があるのではないでしょうか。
 そこで、高松市と連携した中枢拠点都市づくりにどのように取り組むのか、あわせてお伺いします。
 質問の第三点は、人口減少対策についてであります。
 総務省が、先月公表した平成十九年の住民基本台帳人口移動報告によりますと、本県を初め、四十の道府県が転出超過となる一方で、東京、神奈川、愛知など、都市部を中心とする七都県で転入超過となり、ますます都市と地方の格差が拡大していることを示す結果となっています。また、本県の人口は、平成十二年以降、転出が転入を上回る社会減、さらに平成十五年からは死亡が出生を上回る自然減となっており、まさしく人口減少社会に突入しているのです。
 県は、このような状況に歯どめをかけるため、一昨年十一月に、香川県における人口減少対策に関する基本的考え方を示し、その中で十の方策を打ち出しました。残念なことに、そこには知事の哲学らしきものは見えず、これでは効果の上がりようがないのではないかと危惧しております。何事も、有効な対策を講じるためには、そこに潜む問題点を正確に把握し、それを解決するための行政目的をしっかりと定めることが必要です。何のビジョンや目標も持たず、ただやみくもに人口増加を図ろうとしても、明るい展望が開けてくるとはとても思えません。
 私は、人口減少問題を考える際に重要なキーポイントは人口構造であると思います。例えば、社会保障制度の維持という観点からいえば、行政サービスを受ける側の人数よりも、そのコストを負担する人数の方が多いピラミッド型の人口構造が望ましいことは申し上げるまでもありませんが、現実は、つり鐘型をも通り越して、逆ピラミッド型へ移行しつつあります。
 県としては、このような人口減少傾向に陥った現状をそのまま前提としたまちづくりを行おうとするのか、あるいは自然増や社会増を促し、人口の維持を目指した取り組みを優先させるべきと考えているのか、どちらでしょうか。また、選択肢の一つとして、外国人定住を促す施策を取り入れてでも社会増を図ろうというかたい決意を知事はお持ちでしょうか。
 そこで、本県の人口構造の現状と将来について、知事はどのように認識し、将来的にどのようにしたいと考えておられるのか、トップリーダーとしてのビジョンをお伺いします。
 次に、国に対する働きかけについてであります。
 現在、国や地方はさまざまな少子化対策を講じているものの、出産適齢期と言われている団塊世代二世の人数が団塊の世代よりも確実に減っていることや、最近の合計特殊出生率の推移を見ると、今後、相当の期間にわたって、国家レベルでの少子化傾向が続くことは避けられません。少子化対策には特効薬はありませんし、それゆえに長期的な視点に立った地道な取り組みを続けていかなければなりません。
 しかし、憂慮すべき最大の問題は、時代の変遷とともに、国民の価値観やライフスタイルが大きく変化し、結婚や出産に対するリスクや経済的負担を回避しようとする傾向が国民の間で強くなっていることです。もちろん、人がどこで子供を産み育て、どこで暮らすかは人それぞれの自由であり、行政が強制できるものではありません。行政がなすべきことは、県民だれもが子供を産み、育てたいと考えたときに、それが可能となる環境を整えておくことであり、それを支援する制度を構築することです。
 昨今、人・もの・金の都市部への集中が進み、地方においては少子高齢化の急速な進展とも相まって、各種社会保障制度の維持さえ困難になるなど、地方が疲弊する状況が生まれております。
 このような状況を打開するための社会減対策としては、企業立地の促進などで働く場を確保し、働く者の生活の安定を図るワーク・ライフ・バランスの視点からの環境整備など、定住化を促進する取り組みが必要であります。その結果、人や企業がふえれば、農地の保全や過疎対策にもつながりますし、ほかにも税収の増加など、一石数鳥とも言える効果が期待できるだけに、県は、人や企業にインセンティブが働くような施策を積極的に展開すべきです。
 重要なことは、人がそこに住みたいと思えるような活力あふれた魅力ある香川づくりであり、それに向けた明確なビジョンを示し、人や企業が自然に集まってきてくれるような環境を整備することなのです。例えば、秋田県の寺田知事は、財政力の異なる地域ごとに異なる法人税率を適用し、企業立地を促進することを柱とした新時代国土発展制度、いわゆる一国二制度を提言しています。本県も、人と企業を呼び込むために、地域の実情に合わせて既存の制度を大胆に変えたり、地域特有の新たな制度の創設ができるよう、国に求めていく必要があります。今後、真の意味での地方分権社会の構築を目指していくためには、都市部への一極集中の流れを変え、人や企業の地方分散を誘導するような国家的施策を講じることが急務であると考えます。
 そこで、国に対してどのような働きかけを行っていくのか、知事のお考えをお伺いします。
 質問の第四点は、中心市街地の活性化についてであります。
 近年、道路網の整備やモータリゼーションの進展などを背景に、都市機能が拡散しており、かつて栄えた中心市街地の衰退・空洞化が顕著になりつつあります。中心市街地には、商業などの都市機能の集積だけでなく、歴史・伝統・文化といった広い意味での地域資源が蓄積されており、その衰退は地域全体の活力を低下させることにつながります。
 本県では、人口減少や少子高齢化の進展が長期的に継続すると見込まれており、また、これまでのような急激な経済成長が見込めない状況にあります。このような中で、既存の財産や資源を有効活用しつつ、さまざまな機能が集積したいわゆるコンパクトシティーを構築し、多くの人々にとって暮らしやすいまちづくりを目指すことが求められています。
 そして、その際、中心市街地の中核をなす商店街の活性化が非常に重要な要素となります。しかし、本県では、大手資本による大規模小売店舗の郊外への立地に伴う競争の激化により、体力のない既存の小売店が店を閉じ、シャッター通り化する商店街が続出しています。県は、昨年七月に、大規模小売店舗の立地に関するガイドラインを施行し、その中で、延べ床面積が一万平方メートルを超える小売店舗の設置者に、地域住民等との対話や地域貢献活動を求めています。地域の住民と密接な関係を持つ小売店にとって、地域の中で責任を持って積極的に社会的、経済的な貢献をなすことは重要なことです。現在、既存の店舗に対して、地域貢献の内容を記載した計画書の提出を求めると伺っておりますが、その内容については、早期に公表することが必要だと考えます。
 そこでまず、地域貢献の内容及びその公表時期について、知事のお考えをお聞きします。
 また、十一月には、大規模集客施設の立地規制などを内容とする改正都市計画法が全面施行され、県もこれに応じてまちづくりの基本方針を策定するなどの対応を行っていますが、これらの適切な運用が期待されます。しかし、現実には、改正都市計画法施行前に駆け込み的に手続を行った延べ床面積一万平方メートルを超える店舗の出店が、複数の市町で予定されており、また、この規模未満の店舗を見ても、新規出店計画がかなりの数になっているように伺っています。
 これらは、郊外の主要な道路沿いに立地するケースが多いため、優良農地が次々に失われているという状況もあります。今後、これら大規模小売店舗の立地により、周辺の地域や市町、さらには県全体に少なからぬ影響を与えることを十分に認識した上で、県全体としてのまちづくりの方向性を明確にして、商店街の活性化やコンパクトシティーの実現に向けた取り組みが必要であると考えます。
 そこで、今後、県として、大規模小売店舗の立地に関してどのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いします。
 今、申したような状況の中で、高松丸亀町商店街は、先進的な手法による再開発プロジェクトによって商業施設をオープンさせるなど、再びにぎわいを取り戻しつつあります。民間が主体となって商店街の再生に取り組んだ結果であり、大変評価できますし、また、他の商店街にとっても参考になると思います。しかし一方では、地元の主体性を前提としながらも、現実問題としてこのような取り組みを行うためには、相当程度の財政力や人材の確保が必要です。県内各地の商店街においては、そのような条件が整っていないところが多くあり、行政による幅広い支援が必要です。
 そこで、県としては、県内各地の中心市街地の活性化に向け、具体的にどのように取り組むのか、知事の考え方をお伺いします。
 質問の第五点は、県内産業の振興についてであります。
 現在、原油や原材料などの価格高騰の影響が拡大しており、商工業や農水産業を初め、本県経済への影響も深刻化しています。平成十八年の事業所・企業統計調査によれば、県内に立地している事業所数は、宇多津町以外のすべての市町で減少しており、平成十三年調査に比較して、率にして八・八%の減少となっており、特に従業者数百人未満の事業所においては、従業者数だけでなく、事業所数そのものも減少しています。
 高松商工会議所が発表した昨年十月から十二月期の管内中小企業の景気動向調査によりますと、景気判断DIは、七月から九月期に比べて三・三ポイント低下してマイナス二八・五となり、四期連続で悪化しております。同会議所は、仕入れ価格高騰の影響が引き続き拡大していると分析しています。
 中でも、建設業にあっては、今後、さらに各種資材価格の値上げが予想されることに加え、耐震強度偽装問題への抜本対策として、昨年、建築基準法が改正されたことに伴う建築確認手続のおくれが大きな問題となっています。昨年の国内の新設住宅着工戸数は百六万七百四十一戸と、前年から一七・八%も減少し、四十年ぶりで百十万戸を割り込みました。建設関連分野は、すそ野も広く、今後の本県経済に与える影響が懸念されます。
 また、農水産業は、燃料費の高騰による生産コストに占める割合が非常に高くなっている一方で、大部分の産品が市場を通した競りによって価格が決まり、容易に価格転嫁できないことなどから、非常に厳しい対応が迫られております。畜産業においても、生産性の向上を図るなど自助努力を行ってはおりますが、飼料高によるコスト上昇分をカバーできず、所得が著しく低下しています。
 既に、これらの複合的な課題への対処は、個々の経営者や農業者、漁業者の経営努力の限界を超えています。現在の状況は、短期的な資金需要の逼迫を招くだけにとどまらず、低迷が長引けば、企業倒産や農業・漁業離れが広い範囲で発生し、失業に伴う消費の低迷といった悪循環に陥るおそれがあります。今後は、生産活動の基盤となる地域を活性化して経済活動の拡大につなげ、経済活動の拡大が地域をさらに活性化させるという好循環を生み出すための抜本的、総合的な取り組みが望まれます。
 そのためには、各部局ごとに行っている商工業、農水産業、建設業といった業種別、業態別の産業振興策に加え、これら部局が有機的に連携した総合的な産業政策に取り組むことが不可欠です。
 そこで、本県経済の現状をどのようにとらえ、今後、どのように県内産業の振興を図っていくのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 質問の第六点は、観光の振興についてであります。
 その第一は、まちづくり型観光の推進についてであります。
 まちづくり型観光を推進し、発展させるためには、地域住民が、それぞれの地域が持つ資源の価値を十分認識し、主体となって有効に利用し、活用しようという意欲が不可欠です。その結果、住民パワーが結集され、情熱を持った取り組みが行われることで、その地域は活性化し、将来の自立が可能となります。一方、各地の成功事例を見れば、県や市町など行政が、県内外に向けてのPR活動やアドバイザーの派遣など、側面的な支援をしっかりと行っており、住民のやる気だけに頼るのでは、決して長続きしないということがわかります。
 そこで、まちづくり型観光の推進における住民の主体的な参加を促進するため、現在、県としてどのような支援をし、また、今後、どのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いします。
 さらに、将来的な展望を持った戦略性も必要であります。本年は、瀬戸大橋開通二十周年を初め、ハマチ養殖八十周年、さらにはオリーブ植栽百周年といったメモリアルイヤーであり、記念事業やイベントが数多く開催されます。また、平成二十二年度には、瀬戸内国際芸術祭も開催されることになっております。平成二十一年度には、まち歩き博の開催が計画されておりますが、できるだけ県内外の多くの人に参加してもらって、ぜひともにぎわいのあるすばらしい催し物となるよう期待しています。
 参考になる例として、長崎市では、歩きながら観光や見聞を深めるというコンセプトで、「長崎さるく博」を平成十八年四月から約半年間開催しました。歴史・文化・観光・スポーツとジャンルも幅広く、参加者の体力や年齢、趣味や嗜好による選択肢が豊富で、延べ参加者数は千二十三万三千人にも達し、にぎわいの創出に大変寄与したと聞いております。
 本県でも、基本となる目標や理念を明確にした上で、人々のさまざまなニーズに対応し、また、より多くの住民の方々にさまざまな形で参加してもらえるような魅力あふれるまち歩き博にする必要があります。しかし、ややもすれば参加者数に通常の観光客を含めてカウントしたり、主催者がその効果に自己満足してしまうことがありがちですが、真の開催のねらいは、にぎわい創出と今後の持続的発展なのであります。したがって、具体的成果を上げることによって、今後のまちづくり型観光の発展に向けたよいきっかけづくりとする必要があります。
 そこで、まち歩き博の開催に向けた取り組みと、今後のまちづくり型観光の推進について、知事のお考えをお伺いします。
 その第二は、にぎわい創出に向けた広報戦略についてであります。
 各地域や地方自治体は、地域経済の活性化に向けて観光、文化、産業など、さまざまな分野で都市部の消費者需要を掘り起こすために独自の工夫を重ねており、地域間競争は年々激化しています。今後、本県がこうした競争に打ち勝つためには、香川の魅力をつくり出し、他の地域との差別化を図った上でブランド力を向上させ、その情報を効果的に発信していくことが重要となっています。
 本県の魅力を県外の人たちに知ってもらうためには、ことし開催されるさまざまなメモリアルイヤーのイベントや、先ほど提案した住民参加型のまち歩き博などは絶好の機会であり、広範かつ集中的に人々が興味を抱くような宣伝活動を行うことが必要です。また、今後はイベントの開催などに加え、民間の協力も得ながら工夫を凝らし、地域資源を十分に活用した体験型や参加型観光の振興によるにぎわいの創出が不可欠です。そして、そのにぎわいを持続するためには、中長期的な視点に立ち、戦略的にPR活動を展開することにより、交流人口の拡大を目指すことが必要となってきます。さらに、高速交通体系の整備やモータリゼーションの進展などを背景にして、人々の観光に対するニーズが多様化、広域化する中で、四国の四県が連携して国内外にアピールすることも重要です。
 そこで、今後のにぎわい創出に向けた広報戦略について、知事のお考えをお伺いします。
 質問の第七点は、入札・契約制度の見直しについてであります。
 入札・契約制度の見直しについては、去る十一月定例会の我が党の代表質問に対し、知事は、「公正性、競争性、透明性の向上に向けた改革に取り組みたいと考えており、入札参加資格要件のあり方等も含め、検討する」と答弁されました。
 これまでも、県は、公正な競争を確保するため、一般競争入札について、平成六年度に十億円以上の工事に導入して以降、順次、その範囲の拡大を図ってきており、昨年四月には、五千万円以上の工事にまで拡大したところであります。
 一般競争入札は、基準を満たした不特定多数の業者が入札に参加できるため、指名競争入札に比べ、健全な競争と価格決定の透明性を確保できるというメリットがあります。反面、参加業者の拡大は、度を超えた競争によるダンピングを招くおそれがあり、特に規模の小さい工事ほど競争が激しい傾向があることから、ただでさえ疲弊した小規模な県内建設業者の経営をさらに圧迫することが懸念されます。
 今後、制度を検討するに当たっては、これまでの一般競争入札の範囲拡大の実施結果を十分検証した上で、経営基盤が脆弱な小規模な業者が多いという本県の実情に合った制度にしなければなりません。
 また、平成十八年度からは、価格だけではなく、価格と品質に総合的にすぐれた調達を行うため、一部で総合評価方式による入札契約を試行しております。平成十八年度は三十二件で実施、今年度は五十件程度の実施予定であると聞いており、県としてのデータ蓄積も進んでいるのではないかと思います。
 大切なことは、本県の高度な技術力を有する技術者や熟練した技を持った労働者、高い機動力を持つ機械のオペレーターを残していくことに主眼を置くことだと思のであります。
 そこで、一般競争入札の範囲を拡大した結果や総合評価方式試行の成果について、どう分析評価しているのか、また、その結果を踏まえ、今後、どのように制度を見直そうとしているのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 また、事業量が極めて少なくなった現在、県事業はもとより、県の負担金を伴うすべての事業において、これまで県外事業者の参入が多かった建築や道路舗装、港湾事業については、できる限り県内事業者に発注するという視点も必要であると考えますが、どのように取り組んでいくのか、あわせてお伺いします。
 質問の第八点は、県内の道路整備についてであります。
 「すべての道はローマに通ず」という言葉があります。古代ローマ帝国では、ローマ街道と呼ばれる石づくりの堅固な道路が整備され、そこを人あるいは物が交流することで、何世紀にもわたる繁栄と平和を支えていたと言われております。交通網の整備が、いわゆるローマの平和、パックス・ロマーナを成り立たせる基盤となっているのであります。このことは、時と場所を越えて当てはまる真理だと思います。
 さて、先ほども申しましたが、本県においても、道路は県民の生活や経済活動を支えるものであり、活力ある地域づくりに欠かすことのできないインフラとして、その整備は、厳しい財政状況の中でも引き続き取り組まなければならない最重要の課題であります。
 県内には、例えば、慢性的な交通渋滞により早期の四車線化が求められている西讃地区の国道十一号の整備や、安全性や利便性の向上に向けて、現在、暫定二車線で対面通行となっている高松東インターチェンジ以東の高速道路の四車線化を初め、高度成長期に整備され、今後二十年で順次耐用年数を迎える数多くの橋梁やトンネルの計画的な補修・更新など、今後、取り組まなければならない道路整備が山積しています。
 一方、本県の人口十万人当たりの交通事故死者数は、昨年は全国ワースト四位と一昨年のワースト一位からは脱却できたものの、依然として多くの死者が発生しており、本県はまさに、交通死亡事故多発県と言わざるを得ない状況が続いています。
 このようなことから、安全で快適な生活空間の確保のために、右折車線設置による交差点改良や歩道などの交通安全施設の整備が喫緊の課題となっています。また、厳しい財政状況の中で、必要な道路整備を進めていくには、すべての工事について、一律にシーリングをかけるのではなく、工種ごとに優先順位をつけた積み上げ方式の予算編成を行うべきです。
 そこで、本県にとって真に必要な道路を、今後、どう整備していくのか、また、そのためには今後十年間にどの程度の道路事業費が必要であると考えているのか、知事にお伺いします。
 質問の第九点は、重要犯罪の徹底検挙についてであります。
 昨年十一月、坂出市で祖母と二人の孫娘が殺害されるという事件が起こりました。県警察は直ちに捜査本部を設置し、捜査員を大量に集中投入することなどにより、被疑者を早期に逮捕することができました。昼夜を問わず捜査に励み、早期に結果を出した捜査員の懸命な努力に敬意を表します。
 さて、本県の殺人、強盗、放火などの重要犯罪情勢を見ますと、重要犯罪認知件数は、平成十五年をピークに減少に転じた後、減少傾向が続いているものの、昨年一年間の認知件数は十年前と比べると約一・五倍に増加しております。また、昨年の重要犯罪検挙数は九四%であり、平成十五年から改善されているものの、十年前の一〇〇%に比べて六ポイント低くなっております。さらに、殺人だけを見ますと、昨年一年間の認知件数は十一件でほぼ横ばいとなっており、社会を震撼させるような凶悪事件も相次いで発生するなど、依然として厳しい治安状況に変わりはありません。
 重要犯罪は、一たび発生すると本人や家族が受ける被害ははかり知れないほど大きく、一般県民にも治安に対する強い不安感を与えます。県民が、県警察に特に強く求めているのは、重要犯罪に対する捜査力を強化し、早期に必ず犯人を検挙するということです。
 県警察では、警察官の増員や警察署の再編整備、空き交番の解消、さらにはDNA型鑑定装置の導入などによる科学捜査技術の向上など、警察の執行力を向上させるようなさまざまな取り組みを行ってきました。一方では、県民の防犯意識も以前より向上し、防犯ボランティア活動が活発化するなど、犯罪の検挙と抑止の環境が整いつつあります。
 このような中、県警察では、本年一月、治安再生プログラムを策定し、平成二十年から三年間を実施期間とする総合的な治安対策を推進しようとしております。治安回復の兆しが見える今こそ、治安再生を確実にするため、プログラムに基づく施策を着実に実施し、とりわけ重要犯罪の徹底検挙を一層強力に推進する必要があると考えます。
 そこで、重要犯罪の徹底検挙に向け、今後、どのように取り組むのか、警察本部長のお考えをお伺いいたします。
 以上、香川県議会自由民主党議員会を代表しての私の質問を終わります。


このページの先頭へ